稲葉 一明 一覧

田んぼの学校2009.12.20 ネイチャークラフト


参加者約30人、コウノトリ文化館内で行いました。
ネイチャーゲームに詳しい宮垣主任研究員が指導。
ツルやいろいろな木の実、ウバユリの種ガラとか、木の葉でネイチャークラフト。
クリスマスを前に、リースづくりが盛んでした。

今回は材料も豊富で、皆さん、熱心に創作活動。お昼の鍋とおにぎりを食べた後、午後からも取り組んでいる人も沢山いました。お父さん、お母さんが熱心ですね。

鍋はブリとアンコウの肝と地元野菜。おにぎりもしいたけ、あんきもなどの混ぜご飯。
参加者お母さんに握ってもらいました。


トラックも平気


コウノトリの郷公園が開園して10年。試験放鳥が開始され4年。46年?ぶりの野生化での巣立ちから2年3ヶ月。10月31日に豊岡市但東町唐川で2羽が放鳥され、37羽が自由に飛んでいる。参考までに飼育下では99羽が郷公園と増殖センターにいる。

コウノトリのいる風景もすっかり馴染んできた感がある。最近、蓼川大橋のたもとの円山川の浅瀬で良く見かける。車から良く見えるのだ。10羽ほどいただろうか。

朝もやの中、撮影した。一部飛び立たせてしまった。

横を沢山の車が行き交っている。

R312の横の電柱に停まった。


円山川が大好き、電柱も好き、トラックも平気だよ。人間は近づきすぎたら一応逃げます。


ササクレヒトヨタケ


ササクレヒトヨタケ (ハラタケ目ヒトヨタケ科ヒトヨタケ属)
Coprinus comatus (Muller:Fr.)Pers.
(ささくれ一夜茸)
春から秋にかけて、道端や草原、堆肥置き場など、地中に有機物が埋もれていると思われる場所に発生する。

地面からぎっしりと束になって発生し、時に高さ30センチぐらいに巨大化するものもある。

若いときはこけしのように整った形で、まっすぐな軸に縦長楕円形のボンボンさんが付いている感じ。傘にはささくれがある。ボンボンさんの傘は徐々に開き弾頭型になりさらに開いていくが、同時に端のほうから黒ずんで、液化して溶けて行く。

図鑑では黒インク状になると良く表現されているが、実際にインクの代用に利用されたこともあるという。立派なきのこが一夜でとろけてしまうから一夜茸と呼ばれる仲間である。ささくれのないヒトヨタケとささくれのあるササクレヒトヨタケがこの仲間ではまずまず有名だと思う。黒くとろけてしまう特徴と、人目につく場所での発生、ヒトヨタケは食べられるのだが、お酒を飲むと悪酔いするということで有名。ササクレヒトヨはそんなことはなく、食用となる。
ササクレヒトヨタケは歯ごたえ良好、香り味とも温和でおいしく、間違えることもなく大量に採れるので優秀な食菌と思う。栽培もされている。お酒を飲まなければヒトヨタケも食べられるが、禁酒をしてまで食べる熱意はないので、ささくれがあると嬉しい。

写真は海岸の砂浜に発生していたもの。
ささくれ一夜茸:ささくれのある一夜で溶けるキノコ
但馬では珍しいキノコではないと思う。


田んぼの学校2009.09.20 あぜ道の生き物、イナゴやバッタ


9月の田んぼの学校はバッタ調査。
晴れ、参加者約40名。
連休の2日目、結構集まりました。初めて来た人も沢山いました。低学年以下の小さな子供たちが多いですね。

コウノトリの郷公園の芝生広場や鎌谷川の土手は、草刈の関係か、例年と比べてバッタ類は少なかったです。しかし、人口巣塔のあるの放鳥拠点(だったところ)のビオトープ周辺は、イナゴを中心にわんさかいました。トノサマガエルも多く、やはりコウノトリ育む農法は生き物がいっぱいになるようです。また、電気柵で囲われているのですが、ビオトープの隣の稲作田はイノシシにかなりやられていました。
捕獲されたバッタ類です。
ショウリョウバッタ、オンブバッタ、マダラバッタ、クルマバッタ、クルマバッタモドキ、コバネイナゴ、クサキリ、エンマコオロギ、シバスズ、カマキリ、、トノサマバッタが出てきませんでした。

ショウリョウバッタのアップです。

コバネイナゴのアップです。
子供たちは虫かごにバッタや、カエルをぎっしり捕まえていました。

クルマバッタの説明をみんな熱心に聴いていました。

後半は、鎌谷川で川の生き物調査をする子供たちもいました。みんな生き物大好きですね。お父さんたちも熱心です。
お昼は、アナグマと地元野菜の鍋でした。

アナグマを食べるのは初めての人がほとんどで、みんなおいしいと好評でした。おかわりを3杯食べている子もいました。食べた後で、頭の部分を観察しました。

夏場でもすごく油が乗っていて、下処理で油を落とすのに苦労したとのことです。

昼食後、ウスバカゲロウ(の仲間)が飛んできたり、ヤマカガシ?がトノサマガエルを捕獲しているのを目撃したりしました。


オオシオカラトンボ


シオカラトンボよりも少し大きくてがっしりした感じ。オスが成熟すると粉を吹いたように見える色が、青っぽくなって、シオカラトンボの色とは明らかに違う。
6月ごろから見られるが、8月に入ってからが青い色もはっきりしてきて良く目立ってくる。
メスは、近い仲間のシオカラトンボやシオヤトンボ、ハラビロトンボなどと同じように黄色と黒のトラ模様。


オスとメスが連結して(タンデム)飛んでいる。他のオスが縄張りを張っていないところ、あるいは縄張りを張っていない隙を見計らって産卵場所の水面でオスメスは連結をとき、オスはメスの少し上で見張りをして、ほかのトンボを追い払う。トンボは交尾をするとその前に交尾した精子がかき出されるので、最後に交尾したオスの遺伝子が残る確率が高い、すなわち、産卵がきっちりとされる前にほかのオスと交尾されると自分の遺伝子が残せなくなるからオスは連結を保ちつつ隙を見てメスに産卵行動を取ってもらいその間必死にほかのオスを追い払うということのようである。
メスは、単独でしっぽを水面に打ち付けるようにして産卵する。これを打水産卵という。

豊岡周辺では山に近い水辺で普通に見られる。
写真は、豊岡市日高町の休耕田の水路。希少種のミズオオバコが沢山咲いているところで打水産卵していました。


田んぼの学校2009.08.16 里山観察


参加者 30人 晴
お盆の日曜日でしたが、30人も集まりました。
みんな網を持参してやる気満々です。
最初に田んぼビオトープでトンボとかを観察。ウチワヤンマ、オオイトトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ウスバキトンボ、ショウジョウトンボ、キイトトンボ、ギンヤンマ、ムシヒキアブの仲間(シオヤアブ?)、トノサマガエル、カナヘビ、、、いろいろと観察して、山道へ、、
オニヤンマ、ツクツクボウシ、アブラゼミ、ニイニイゼミ・アブラゼミの抜け殻、、、、
シカの足跡、イノシシの足跡、、、、

サワガニ集め

沢にたどり着いて、サワガニ捕り、30匹以上捕れました。郷公園のサワガニは、地味な色です。
夏のキノコが結構生えていました。コツブタケ、ベニウスタケ、カワラタケ、シロイボガサタケ、コテングタケモドキ、ホウキタケの仲間、、、、、
オシロイタケだと思うのだが、沢山のキノコ虫がたむろしていました。キノコには幼虫がわんさかいました。

オシロイタケにキノコムシ
少し古いが、なかなか生けそうかキノコが生えていて、調べてみるとナラタケモドキでした。
熱心なお母さんと息子さんが沢山キノコを見つけてくれました。

ナラタケモドキ
市民研究所創設初期に、大体平成11年から14年ぐらいだと思うが、公開ゲージの上の尾根に、キノコの種を植えよう、マツタケ山再生、ということで、県民局や郷公園と一緒に、一般参加者とアカマツの苗を植えました。松くい虫にやられないようにと、兵庫元気松という耐性のある品種です。
それが結構大きく育っていました。
植樹の目的は、コウノトリが巣をかけるための赤松林が松くい虫にやられて少なくなってしまったが、それを再生するということ。もうひとつの目的は、マツタケが生えてくるように。河井主任研究員が一生懸命推奨して、マツタケはコウノトリを救えるかプロジェクトと呼ばれていました。当時は、誰も本当にコウノトリが豊岡の空を飛ぶとは思ってなかったころです。

育ちつつあるアカマツ。
なべは、シカ団子の味噌煮風でした。


田んぼの学校2009.07.19


田んぼの学校 小川で魚とり
曇り 参加者約100名
夏休みに入り、3連休の真ん中の日、家族連れで参加しやすかったのかもしれない。団体はないのに100名のにぎやかな田んぼの学校となった。

東公開前の東屋を基地にして、魚や昆虫などを採集。
アカザなどの希少種は出ませんでしたが、魚で9種、大きなイシガメも捕れて、にぎやかでした。
網で追い込み漁もしましたが、なかなか統制が取れなくて、、、それでもスッポンが獲れました。大収穫です。

魚は小さいものばかり集まってきましたが、最後に婚姻色のきれいなオイカワが出ました。

オイカワ、メダカ、カワムツ、カマツカ、ムギツク、ヨシノボリの一種、ドジョウ、シマドジョウ、ドンコ
ヤンマ型ヤゴ、カワトンボ型ヤゴ、コオニヤンマ型ヤゴ、
ゲンゴロウ類幼虫、オオコオイムシ、タイコウチ
ミナミヌマエビ、アメリカザリガニ、モクズガニ
カワニナ、マルタニシ、タイワンシジミ、
スッポン、イシガメ


とりまとめと観察をして、逃がしてやりました。
最後は蛇紋岩米の雑炊とおにぎりを食べました。


シロオニタケ


シロオニタケ (ハラタケ目テングタケ科テングタケ属)
Amanita virgineoides Bas
(白鬼茸)
夏から秋にかけて、広葉樹林の地上によく見られる。
大型のキノコ。傘、柄にいぼいぼが沢山あり、特徴的である。つばはマント型で大きく脱落しやすい。つぼは見られず、いぼいぼ状の鱗片となって付着している。幼菌のときはこけしのような形をしているが、いぼいぼが鬼の角のようであるといわれるとそう見えないこともない。かさが半球形からやがて水平に開く。

猛毒菌の多いテングタケ科テングタケ属のキノコであるが、毒成分ははっきりしていないようだ。昔の図鑑では食毒不明とされているものもあるし、おそらく無毒菌であろうとか、湯でこぼせば食べられるという説もあるとか、かなりいい加減なことが書いてある。

「日本の毒きのこ」(学研)によると、毒成分は不明で胃腸系及び神経系の中毒を起こすとなっている。テングタケ属の白色ということで、ドクツルタケなど致命的キノコと近縁なこともあり、絶対に食べないほうが良いが、これだけ生えているのだから、致命的な毒菌であれば必ず犠牲者が記録に残ると思うので、おそらく、それほど深刻なキノコではないのではないかと思われる。

白鬼茸:白い鬼の角のようないぼを着けたきのこ
豊岡市では里山、広葉樹林で普通に見られる。


ハッチョウトンボ


(八丁蜻蛉 Nannophya pygmaea )
豊岡市日高町のある谷の奥の休耕田、山沿いから冷たい水が染み出てくるようなところ。
そこに日本一小さなトンボ、ハッチョウトンボがいます。成虫の体長は雄で20mm、雌で18mmほど。

トンボというよりもアブみたいです。
オスは成熟すると真っ赤になるのでトンボと分かりますが、メスは地味なので、知らなかったらアブと思う人もいると思います。

湧水のある水深の浅い湿地見たいなところを好むらしいが、冷たい水でなくても良いのだろうか、東南アジアに結構広く分布しているらしい。

だが、国内では局所的で、近年生息地は減少していると言われている。だが、但馬の場合は耕作放棄地が拡大し、彼らの生息適地もそこそこ新たにできているかもしれない。
ハッチョウという名前は、江戸時代の学者の記録に、今の名古屋付近の矢田鉄砲場八丁目でしか見られないトンボであるとしてつけられたとのこと。

この小さなトンボ、写真ではなかなか小ささがわからない。この写真はかなり後ろにハラビロトンボが写っているので、小ささが分かるでしょうか。


田んぼの学校2009.06.21


休耕田ビオトープの生き物調査
晴れ 参加者210人
港西小学校学P、府中小学P、大阪のORIBIOの3団体と一般参加者で約210人の参加者となった。

気温も上がり30度は超えていると思う。非常に暑い。熱中症に気をつけながらの調査となった。



アカガエルは上陸終了。トノサマガエルのオタマジャクシが一部上陸しかけの状態。
アマガエルの上陸しかけのものも見られた。
オタマジャクシが非常に多いが、以前は放鳥コウノトリがどんどん食べて数を減らしていたが、今年など、コウノトリはまったく食べていないのだろうか。すぐ隣で餌をもらえるから、この場所での採餌はないのかもしれない。
メダカ、ドジョウ、
ニホンアカガエル、トノサマガエル、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、トノサマガエルオタマ、イモリ
コシマゲンゴロウ、ゲンゴロウ幼虫、ガムシ、ヒメガムシ、
オオコオイムシ、タイコウチ、マツモムシ、コガシラミズムシ、アメンボ類
キイトトンボ、アジアイトトンボ、ヤンマ(飛翔中種同定できず)、トンボ型ヤゴ、イトトンボ型ヤゴ
ミナミヌマエビ、サワガニ、チスイビル、カワニナ
スジブトハシリグモ、コモリグモ、種名不明大型グモ
何か抜けていたら補足してください。>参加者
写真はイモリと種名不明の大型グモ


久々の300人なべで、シカ肉つみれとイノシシ肉と地元野菜のなべでした。
熱いときのこの鍋がとてもおいしくて、子供たちの評価も高かったです。お代わりも沢山ありましたし、シカだけお代わりとか、人気がありました。


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