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田んぼの学校07.05.13


田んぼの学校。
参加者約90名
本年度正式なスタート。田んぼの学校も6年目に突入。
スタートしたときの常連の子供たちもほとんど卒業し、少しづつ常連の子供たちも変化していく。
現在放鳥拠点としてフェンスで囲まれているビオトープで、6年前に10人ほどで始めた公開生き物調査。
それ以降、30回以上は田んぼビオトープに入っているのだから、述べ2000人ぐらいの子供たちが参加したことになる。
開校式。

観察風景


FMジャングルの取材もありました。
土曜日の夕方と再放送がもう一回、子供の野生復帰大作戦で放送されます。つきに2回程度?

バットに入れて観察と説明

シマゲンゴロウ

マルガタゲンゴロウ

スジブトハシリグモ

ムカシヤンマ

トンボ型(ショウジョウトンボ?)やご

大鍋もやりました。シシ肉です。


クマバチ


ブルーベリーの花にクマバチがやってくる。
ずんぐりしていて、重たそうに飛んでくる。
ぶんぶん音を立てて飛んでくる。
ミツバチと同じように花粉や蜜を集めて、建物の柱や枯れた木に穴を空けて巣を作るそうです。
どんな巣か見てみたいなあ。
オスは縄張り行動で他の昆虫類を追いかけたりします。
大きいハチなのでちょっと怖そうですが、人を襲うことはないようです。僕が近づいても向こうが嫌がって逃げてしまいます。


豊岡盆地のイトヨ プレ調査

【日 時】2007年5月13日(日)15:00~17:30
【参加者】主任研究員8名
2007年度のNPO総会終了後、最近話題になったイトヨ(トゲウオ)の調査に行こうと有志が行動した。かつて本川とつながるいくつかの水田水路にイトヨが遡上してきた。その昔、豊岡高校生物部ではイトヨの調査を継続的に行っていた。最近の事情はさっぱり分からない。

激特事業で河道拡張工事が行われている現場。工事前は本川と細い水路でつながっていた池(というか沼というか、水溜り)がある。10年ほど前、この場所で子供とザリガリ採りをしていたら偶然イトヨが網に入って驚いたという市民からの情報を、最近国交省に伝えた。
さっそくにも国交省の調査が入った。現時点でイトヨを確認するには至らなかったが、経緯を踏まえてこの湿地に注目する旨の回答を得た。残った湿地は今後の工事で埋められることはないし、すでに埋まった部分は元の状況に近い形に戻すとのこと。国交省の動きも、ずいぶん環境配慮型へと変わってきている。

さて、その池である。工事で本川との水路が分断されており、降海型イトヨの行き来は現状では無理。陸封型イトヨは豊岡盆地には元々いないとされている。
網を入れると、なるほどアメリカザリガニの幼体がよく採れる。小型ゲンゴロウ類も網に入った。しばらくすると親子連れがザリガニ採りに現れた。ここは昔から現在に至るまで、やはりザリガニ採りのポイントのようだ。市街地に隣接することも人気の秘密だろう。
この池とつながる湿地を移動しながら網を入れてみたが、イトヨどころか、雑魚一匹も見つからなかった。どうも現時点で魚は棲めない環境のようだ。ヨシ原では県レッドデータBランクのオオヨシキリが盛んに囀っていた。

さきほど終わった総会内、激特工事中の豊岡盆地の水辺で、魚類を含めた水生動物の現状調査をしたらどうかと提案した。イトヨにターゲットをおいてみたらどうか。今後の水辺環境回復の指標として、現時点での調査結果は生きてくる。
そんなことで、勢いづいた私たちプレ調査団は、日が暮れようとする時刻もお構いなしで、河口右岸の戸島湿地の工事現場へとポイントを移したのであった。
東の林縁に「末期の水」と呼ばれる湧き水が湿地に流れ込んでいる。昔から地元の人には知られた山清水のようだ。この清水にイトヨが誘われてくるかも? ヨシ原の泥地は水場とヌタ場になっている。獣臭がむんむんする。
ここの複数個所で網を入れてみるが、ザリガニ一つ採れなかった。湿地の中核に入れば生き物がいるにちがいないが、工事で深堀りされた溝をすくっても成果なしだった。サギ類と、コガモが少し残っていた。

戸島湿地と本流をつなぐ水路を調査した。周りの施設からの排水も流れ込んでいる。しかしカワニナやカダヤシが網に入ったから、生き物が住める環境にはある。イトヨがこの水路を伝って整備された戸島湿地に入り込む可能性もあることをうかがわせた。夕方の上空を県レッドデータAランクのミサゴが飛んだ。

戻り道の円山川右岸、田んぼの水路にいかにも「居そう」な、湧き水のプールを覗いてみた。肉眼でも魚影が確認でき、最初はシマヘビがのんびり泳いでいた。網で確認できたのはフナとメダカ。田植えの時期に水が溜まるように簡易の堰が設けてある。水質もよいこの場所、本川からのイトヨ回遊の可能性に期待しながら現場を後にする。
今後、定期的に盆地内の水路を同じように調査してみると、意外な発見があるかも知れない。本来のコウノトリ市民研究所らしく、生き物調査のモチベーションを少しずつ回復してゆきたいと思っている。
※今回、最後の湧水池の調査では、地主と思われる方から、無断で私有地に入ったことに対する注意を現場で受けた。水田内での生き物調査には同様の問題があるので、子供どうしの遊びならともかく、大人の調査ではそれなりの気遣いが必要である。今後の活動への留意事項として記録に残す。


アシナガバチの巣


倉庫と家の壁の間に巣を作っていた。
スズメバチのように外壁を作らないが、巣の材質は樹皮の繊維と唾液のたんぱく質で強靭です。
もう卵が生みつけられているみたいで、僕が覗くと巣を守るようにじっと身構えている。
だけど攻撃してくるような気配はありませんでした。スズメバチに比べるとおとなしくて、巣を壊したり、洗濯物に紛れ込んでいて間違って服の中にはいてしまうなどしないとめったに刺すことはないそうです。
イモムシとかを食べてくれるから、益虫だと思います。
天敵はスズメバチ


タマシギ

六方田んぼの隠れたアイドル

タマシギ(チドリ目タマシギ科)
 雨の日曜日、六方田んぼ百合地地区の湛水田をまわってみる。今日は工事が休みでダンプも通らない。近くの人工巣塔の営巣コウノトリ見物の人も来ない。そんな静かな雨の朝、安心しきって湛水田に顔を出したのは警戒心の強いタマシギ。しかも色の綺麗な雌が2羽。
 タマシギは他の鳥の雄と雌の関係が逆転したユニークな生態を持つ。雌の方が派手な色をしていて、一夫多妻ならぬ一妻多夫の繁殖を行う。雌はペアとなった雄との卵を産んだ後は、抱卵から先の一切の子育てを父親に任せてしまう。そしてまた別の雄を求めて新しいペアを作る。子育てを分散させることで、水田環境で子孫を確実に残そうという戦略だ。
 タマシギは姿もユニーク。黄褐色の雄もそれなりだが、やはり雌の羽根模様が美しい。茶色の首、胸には黒いV字の模様、それに沿って肩からの白いたすきがお腹の白とつながる。先にゆくほど赤みが増すくちばしがおしゃれだ。そしてタマシギ最大の特徴が大きな目と、それを隈取る白い勾玉模様。半夜行性のシギだから大きな目をしている。昼間は白い隈取りが外敵への威嚇効果になっていると考えられる。
 観察中のタマシギに突然緊張が走った。次の瞬間、黒い影が地上すれすれを高速で飛んだ。ハヤブサだった。3度タマシギめがけて攻撃を仕掛けたが、くぼみにうまく身を隠したタマシギは難を逃れた。どうやらタマシギの目模様もハヤブサの前では効力がなさそうだった。 
 健全な水田環境があって初めて、タマシギが暮らしてゆける。タニシやカワニナ、ミミズ、バッタなどを食べる。田んぼの健全性を知る指標生物として、タマシギは隠れたアイドルと言ってよい。コウノトリを育む田んぼは、他のたくさんの生き物を育むことに他ならないのである。
文と写真 NPO法人コウノトリ市民研究所・高橋 信
※2007年5月13日(日)掲載


シオヤトンボ


シオヤトンボ
豊岡市野上の田んぼビオトープに行ってみると、コウノトリが2羽たたずんでいました。

ちょうどトンボがたくさん飛んでいて、この時期は、アジアイトトンボとシオヤトンボが中心のようです。
シオヤトンボは春のトンボで、4月から出てきて、6月にはほとんどいなくなります。シオカラトンボによく似ていますが、少し小さくずんぐりしていています。
オス同士がバシッと音を立てて縄張り争いをしていたり、オスとメスでペアになってくっついでいたり(タンデム)、メスが、ビオトープの水面におしりをたたきつけて産卵していたりしています。

コウノトリがいて、カエルが鳴いていて、トンボが飛び回っていて、、、
アゲハチョウ(種類は何でしょうか)も飛んでいました。


ニュースレター<2007-5月号> 

 4月に入って肌寒い日が続きました。しかし暖冬の影響か、サクラは例年より少し早め、タンポポも少し早いく開花しました。4月から田んぼの学校2007がスタートしましたが、まだ正式な案内はしておりません。5月の田んぼの学校で、開校式をする予定です。今年もたくさんの子どもたちと共に、生き物を調べながら、遊びたいと思います。
○バードフェスタに参加しました
 4月14日(土)・15日(日)に大阪自然史博物館で実施されたバードフェスタ2007に市民研究所もブースを出しました。とてもにぎやかでした。コウノトリ関連のたくさんの無料配布物を配布して来ました。市民研グッズは、そこそこ売れました。クラフトコーナーは、大人気で、大阪の子どもたちにも楽しんでもらえることがわかりました。
 テーマは、「共に暮らすコウノトリ」でしたが、写真の展示場所が目立たず、メッセージを伝える工夫が必要だと思いました。しかし、写真は見る人は見ていたと思います。とてもよい写真でした。スタッフとして参加されたみなさん、ご苦労様でした。
○文化館・市民研企画展
 コウノトリ文化館の販売コーナーの空きスペースで市民研究所の紹介展示をしています。バードフェスの展示そのまま利用しました。このスペースは今後いろいろな企画展示に使われるそうですが、空きができた時に、市民研もいろいろな展示をやっていきたいと思います。
★市民研5月の行事案内
「田んぼの学校・5月 田んぼで遊ぼう」 
・・オタマジャクシ、タイコウチなど・・
日時:5月13日(日) 9:30~コウノピア集合
 田植えの準備が始まりました。春のビオトープもにぎやかになってきます。アカガエルのオタマジャクシやメダカを狙って、肉食の水生昆虫が集まります。そろそろアマガエルやトノサマガエルも産卵します。シオヤトンボやカワトンボなど春のトンボが、もう飛んでいます。
*田んぼの学校は当日19年度の登録用紙を持参してください。その場で記入することもできます。
*コウノトリ市民研究所の行事は自己責任で対応願います。行事での事故等について市民研究所では責任がもてません。
★市民研究所19年度の研究員への登録受付中です。
研究員に登録されると毎月ニュースレター送ります。また、興味ある調査活動等に参加していただけます。(会費:家族単位で1000円)


大阪バードフェスティバル2007

 大阪バードフェスティバル2007に参加した。
 じつは、昨年の大阪自然史フェスティバルに参加しようと思っていたのだが、締め切りが来てしまって参加できなかった。
 大阪は遠いので誰か一人は前泊しないと準備ができない。幸い京都や神戸に住まれている会員の方に手伝っていただいてなんとか準備ができた。
 40強の団体が参加しているが、時間的にはうちが最も遠方からの参加になる。
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 展示の基本的な考え方は、
 綺麗なだけのコウノトリの写真、かっこいいだけのコウノトリ写真、そんなハレのコウノトリではなく、矛盾の中に暮らすコウノトリの写真を展示する。例えば、治水工事の中で進められている自然再生工事の現場に舞い降りたコウノトリ、・・・。
 コウノトリの野生復帰は、じつは人の野生復帰。中でも子どもの野生復帰は大きな意味を持つ。また、自然の健康診断も忘れてはいけない。そんなうちの日頃の活動を展示しようと思った。

 ということで「人の暮らしとコウノトリの暮らし」の接点が見える写真を中央に貼り、左右の壁に田んぼの学校を楽しむ子どもたちと生き物地図の「鳥」と「RDB」を貼った。
 商品をたくさん売ろうと思っていたが、お人好しの市民研は、「大阪に行ってきますので何でも配りますよ。」とコウノピア、郷公園、県民局の環境課に声をかけていた。それぞれから山のような配布物を預かっており、自分とこの商品を売るよりも預かりものを配布し終わろうと必死だった。


 やればできるもんで、環境課とコウノピアの冊子は全部配り終えた。
 いろいろな団体が作品を作るコーナーを作っていたが、市民研のクラフトコーナーは子どもに人気のブースだった。そして、郷公園からいただいたコウノトリの折り紙がまた評判だった。会場の至るところで折られており、一日に500枚では足りなかった。

 反省点として、次の2つがある。
 配布が忙しくて、よそのブースをほとんど見に行けなかった。それで、目的の一つだったお友達になる団体ができなかった。お客さんとゆっくりと話をする時間もなかった。それでも、コウノトリのことはなかなか知られていて、「卵を産んだけど孵りそうか?」だの「この間豊岡に行ったよ。」だのという人はそこそこおられましたね。親戚が田んぼの学校に参加しているという人もあって、そうなのかと思った。
 クラフトの体験者は、小学校の低学年以下が圧倒的で、そのお世話に忙殺された。こういうときは簡易版がいいと思う。


アシナガバチ


アシナガバチ
 うちの庭では毎年アシナガバチが巣を作る。庭に出るとハチが飛んでいるのだが、それほど刺されそうな気配もないので、そのままにしていることも多い。倉庫を開けると知らない間に巣ができていたりしてお互いに驚いたりするし、家の前の道を行く人の、ハチがたくさん飛んでいる!などという声が聞こえてくると、近所迷惑ということにもなるので大概は巣を取ってしまうことになるのだが、かわいそうである。
 お互いが普通に生活している限り、庭に巣を作ったからといってもめったに刺されることはないと思う。アシナガバチが出るようになって10年以上経つと思うが、刺されたことはない。
 うちの庭のは、セグロアシナガバチのようだ。キアシナガバチもいるような気がする。秋になるとブドウなどの家庭果樹にキイロスズメバチもやってくるのだ。
 今日はぽかぽかと暖かくて、アシナガバチがたくさんいたが、そのうちの一匹が何かの幼虫(イモムシ)を抱えて丸めて肉団子にしていた。ミツバチは花粉を団子にするが、こいつらは肉食だから肉団子を作る。子供に与えるためにも作るそうだが、今の段階では巣作りの最中で、まだ小さな巣しかできていない。もう幼虫がいるのであろうか。


コシアブラ


コシアブラ
セリ目 ウコギ科 ウコギ属
 コシアブラという山菜、タラノメよりも美味しいといろんなところに書いてある。ずっと食べてみたかったが、よく分からない。コシアブラなる山菜がとてもおいしいらしいと知ってから6年が経過した平成17年4月、森林インストラターのSさんに実物を教えてもらった。しかし時期が早くまだ硬い木の芽状態である。どこにでもあるような芽で見分けられる自信はなかったが、匂いだけはしっかり覚えておこうと手で揉んで嗅いでおいた。
 別れたその日のうちに、とある里山公園へ行ってみると、偶然にも先ほど教えてもらったようなものに出くわした。平成16年10月の台風23号災害のために木が倒れて山道をふさいでいる。だから通常手の届かない大木の新芽が手に届く場所にあったのだ。1週間後、再び行ってみると、小さかった芽が大きく膨らみ、ちょうど採りごろで山菜図鑑の写真とそっくりのコシアブラである。さすがに間違いようがない。こうして僕は、念願の山菜を手に入れたのである。
味は濃厚でこくがある。タラノメと同じウコギ科であるがタラノメよりも味が濃い。つまり野趣が強いというか、癖が強い。シュンギクに近いものがある。タラノメよりもおいしいというのはうそではないと思う。てんぷらがいいと書いてあるが、茹でてマヨネーズやドレッシングであえて食する方がうまいと思う。
 一年後つまり昨年の春もコシアブラの倒木はまだ生きていて、再び大量収穫ができた。しかし今年の春はついに枯死してしまっていて、新芽を出してはいなかった。
 一度覚えた山菜は良く目に付くようになる。里山公園をうろつくと結構な収穫がある。 豊岡の里山では4月の中下旬が採りごろ。収穫は、木を痛めないように手の届く範囲の半分ほどにしておきたい。
NPO法人 コウノトリ市民研究所
主任研究員 稲葉一明
2007,4,29 掲載


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