活動レポート 一覧

田んぼの学校2009.09.20 あぜ道の生き物、イナゴやバッタ


9月の田んぼの学校はバッタ調査。
晴れ、参加者約40名。
連休の2日目、結構集まりました。初めて来た人も沢山いました。低学年以下の小さな子供たちが多いですね。

コウノトリの郷公園の芝生広場や鎌谷川の土手は、草刈の関係か、例年と比べてバッタ類は少なかったです。しかし、人口巣塔のあるの放鳥拠点(だったところ)のビオトープ周辺は、イナゴを中心にわんさかいました。トノサマガエルも多く、やはりコウノトリ育む農法は生き物がいっぱいになるようです。また、電気柵で囲われているのですが、ビオトープの隣の稲作田はイノシシにかなりやられていました。
捕獲されたバッタ類です。
ショウリョウバッタ、オンブバッタ、マダラバッタ、クルマバッタ、クルマバッタモドキ、コバネイナゴ、クサキリ、エンマコオロギ、シバスズ、カマキリ、、トノサマバッタが出てきませんでした。

ショウリョウバッタのアップです。

コバネイナゴのアップです。
子供たちは虫かごにバッタや、カエルをぎっしり捕まえていました。

クルマバッタの説明をみんな熱心に聴いていました。

後半は、鎌谷川で川の生き物調査をする子供たちもいました。みんな生き物大好きですね。お父さんたちも熱心です。
お昼は、アナグマと地元野菜の鍋でした。

アナグマを食べるのは初めての人がほとんどで、みんなおいしいと好評でした。おかわりを3杯食べている子もいました。食べた後で、頭の部分を観察しました。

夏場でもすごく油が乗っていて、下処理で油を落とすのに苦労したとのことです。

昼食後、ウスバカゲロウ(の仲間)が飛んできたり、ヤマカガシ?がトノサマガエルを捕獲しているのを目撃したりしました。


田んぼの学校2009.08.16 里山観察


参加者 30人 晴
お盆の日曜日でしたが、30人も集まりました。
みんな網を持参してやる気満々です。
最初に田んぼビオトープでトンボとかを観察。ウチワヤンマ、オオイトトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ウスバキトンボ、ショウジョウトンボ、キイトトンボ、ギンヤンマ、ムシヒキアブの仲間(シオヤアブ?)、トノサマガエル、カナヘビ、、、いろいろと観察して、山道へ、、
オニヤンマ、ツクツクボウシ、アブラゼミ、ニイニイゼミ・アブラゼミの抜け殻、、、、
シカの足跡、イノシシの足跡、、、、

サワガニ集め

沢にたどり着いて、サワガニ捕り、30匹以上捕れました。郷公園のサワガニは、地味な色です。
夏のキノコが結構生えていました。コツブタケ、ベニウスタケ、カワラタケ、シロイボガサタケ、コテングタケモドキ、ホウキタケの仲間、、、、、
オシロイタケだと思うのだが、沢山のキノコ虫がたむろしていました。キノコには幼虫がわんさかいました。

オシロイタケにキノコムシ
少し古いが、なかなか生けそうかキノコが生えていて、調べてみるとナラタケモドキでした。
熱心なお母さんと息子さんが沢山キノコを見つけてくれました。

ナラタケモドキ
市民研究所創設初期に、大体平成11年から14年ぐらいだと思うが、公開ゲージの上の尾根に、キノコの種を植えよう、マツタケ山再生、ということで、県民局や郷公園と一緒に、一般参加者とアカマツの苗を植えました。松くい虫にやられないようにと、兵庫元気松という耐性のある品種です。
それが結構大きく育っていました。
植樹の目的は、コウノトリが巣をかけるための赤松林が松くい虫にやられて少なくなってしまったが、それを再生するということ。もうひとつの目的は、マツタケが生えてくるように。河井主任研究員が一生懸命推奨して、マツタケはコウノトリを救えるかプロジェクトと呼ばれていました。当時は、誰も本当にコウノトリが豊岡の空を飛ぶとは思ってなかったころです。

育ちつつあるアカマツ。
なべは、シカ団子の味噌煮風でした。


田んぼの学校2009.07.19


田んぼの学校 小川で魚とり
曇り 参加者約100名
夏休みに入り、3連休の真ん中の日、家族連れで参加しやすかったのかもしれない。団体はないのに100名のにぎやかな田んぼの学校となった。

東公開前の東屋を基地にして、魚や昆虫などを採集。
アカザなどの希少種は出ませんでしたが、魚で9種、大きなイシガメも捕れて、にぎやかでした。
網で追い込み漁もしましたが、なかなか統制が取れなくて、、、それでもスッポンが獲れました。大収穫です。

魚は小さいものばかり集まってきましたが、最後に婚姻色のきれいなオイカワが出ました。

オイカワ、メダカ、カワムツ、カマツカ、ムギツク、ヨシノボリの一種、ドジョウ、シマドジョウ、ドンコ
ヤンマ型ヤゴ、カワトンボ型ヤゴ、コオニヤンマ型ヤゴ、
ゲンゴロウ類幼虫、オオコオイムシ、タイコウチ
ミナミヌマエビ、アメリカザリガニ、モクズガニ
カワニナ、マルタニシ、タイワンシジミ、
スッポン、イシガメ


とりまとめと観察をして、逃がしてやりました。
最後は蛇紋岩米の雑炊とおにぎりを食べました。


田んぼの学校2009.06.21


休耕田ビオトープの生き物調査
晴れ 参加者210人
港西小学校学P、府中小学P、大阪のORIBIOの3団体と一般参加者で約210人の参加者となった。

気温も上がり30度は超えていると思う。非常に暑い。熱中症に気をつけながらの調査となった。



アカガエルは上陸終了。トノサマガエルのオタマジャクシが一部上陸しかけの状態。
アマガエルの上陸しかけのものも見られた。
オタマジャクシが非常に多いが、以前は放鳥コウノトリがどんどん食べて数を減らしていたが、今年など、コウノトリはまったく食べていないのだろうか。すぐ隣で餌をもらえるから、この場所での採餌はないのかもしれない。
メダカ、ドジョウ、
ニホンアカガエル、トノサマガエル、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、トノサマガエルオタマ、イモリ
コシマゲンゴロウ、ゲンゴロウ幼虫、ガムシ、ヒメガムシ、
オオコオイムシ、タイコウチ、マツモムシ、コガシラミズムシ、アメンボ類
キイトトンボ、アジアイトトンボ、ヤンマ(飛翔中種同定できず)、トンボ型ヤゴ、イトトンボ型ヤゴ
ミナミヌマエビ、サワガニ、チスイビル、カワニナ
スジブトハシリグモ、コモリグモ、種名不明大型グモ
何か抜けていたら補足してください。>参加者
写真はイモリと種名不明の大型グモ


久々の300人なべで、シカ肉つみれとイノシシ肉と地元野菜のなべでした。
熱いときのこの鍋がとてもおいしくて、子供たちの評価も高かったです。お代わりも沢山ありましたし、シカだけお代わりとか、人気がありました。


田んぼの学校2009.05.17


田んぼの学校 田んぼビオトープの生き物
天気:雨 参加者:約30名
神戸の高校で新型インフルエンザが発生し、学校関係のスタッフは大忙しになっている。コウノトリ文化館入り口でも消毒などしている。雨も降っているし、あまり来ないかと思っていたが、20名ほどの親子が集まった。スタッフや郷公園の人も合わせて約30名、雨なのに結構な人数になった。
田んぼビオトープでは、アカガエルのオタマが大きくなり、そろそろ上陸しだしている。ゲンゴロウ類がいないのかなと思ったら、少し深いところで沢山捕れた。またカゲロウの幼虫が目立った。幼虫では同定が非常に難しいらしいが、モンカゲロウの幼虫の写真と同じだったのでカゲロウ類の幼虫には間違いない。
カゲロウの幼虫

雨の中、子供たちは非常に熱心。カエルもムシもみんな大好き。文化館に運んでじっくり観察したあと、もといた田んぼビオトープに逃がしてやりました。1年生でしょうか、せっかく捕まえたのに別れがつらくて泣きそうになる子もいました。

生き物のリストです。

大鍋は、シカ肉です。天気が良ければ100人以上来そうな時期だったこともあり、お肉が沢山。非常においしかった。お代わり3杯する子もいました。


田んぼの学校

タンポポ調査、春の野草を食べる
4月19日 晴れ 参加者100人以上
タンポポ調査では過去最高の参加者数。鍋と野草を食べる会が少し心配。それにしても、この時期に、これだけ参加していただけるのは、スタッフとしてはうれしい。
コウノトリの郷公園の前でスミレの観察をした後、長い列になって、出発。ここでは、コンクリートの隙間に生えるヒメスミレを見る。農道に出ると、アリアケスミレ、ツボスミレがある。さっそくセイヨウタンポポも出現。

やがて、紫色の濃いスミレ(種名)、シロバナタンポポも道端にみられる。オオイヌノフグリ、オランダミミナグサ、ヒメオドリコソウ、ウマノアシガタ、ヘビイチゴ、オオジシバリ、ホトケノザ、カキドオシなど、いろいろな春の草花が咲いている。

小遠足ぐらいの距離を歩き、集落の一番奥まで来ると、やっと日本の黄色いタンポポに出あえる。棚田ののり面のあちこちに、咲いていた。


ヤマザトタンポポを見て、元気のある人は、さらに奥のクシバタンポポを観察した。ヤマザトタンポポは花の色がレモンイエロー。セイヨウタンポポのようにぎらぎらした黄色ではないので、少しやさしい感じがする。


田んぼの学校 アカガエル調査 2009.03.08


田んぼの学校2009.03.08アカガエル調査
少し寒かったですがお天気もよく、田んぼの学校日和でした。
この時期参加者が少ないのではなかろうかと心配しましたが、子供たち16名と保護者、スタッフ、赤ん坊入れて30名の参加となりました。
公開ゲージ奥の休耕田ビオトープで、アカガエルの卵塊を分担してカウントし、その後、冬のビオトープにどんな生き物がいるかを調べました。
アカガエルの卵塊については、約500もカウントでき。一枚の田んぼに多いところでは200を超える数である。
ニホンアカガエルかヤマアカガエルか、どちらの卵塊かはよくわからないが、おそらく両方が混ざっていると思う。
アカガエルは基本的には一匹でひとつの卵塊を生むらしいので、この場所に500匹ぐらいのメスのアカガエルがいて、それと同等数以上のオスがいるということになろうか。
このカエル、田んぼの乾田化で各地で激減しているらしいが、コウノトリの郷豊岡では十分に健在である。
たくさんの卵塊

初期の卵塊 胚は丸い

熟した卵塊  胚が成長している。

卵塊から出てきたオタマジャクシ、自らの卵塊(ゼリー状の部分)を食べるらしい。このオタマジャクシを見て、あるお母さんが「ひじきみたい!」、なるほど、ひじきみたいだ。それを聞いたお子さんが、「ひじきたべたい!」って、素晴らしいリアクションであると思った。 


次に冬のビオトープの生き物たち、子供たちが網を入れて掬ってくる。暖かい時期のように田んぼの中にはだしで入っていって捕るわけではないので、それなりに数は少ないと考えられる。しかし、たくさん出た。
アカガエル卵塊、ドジョウ、メダカ、ミナミヌマエビ、カワニナ、
ヤンマ型ヤゴ(たぶんマルタンヤンマ)、イトトンボ型ヤゴ、トンボ型ヤゴ、
オオコオイムシ、ヒメゲンゴロウ、マルガタゲンゴロウ、クロゲンゴロウ、
マツモムシ、カゲロウ類の幼虫、ミズムシ、
10月に大量に捕れたギンヤンマのヤゴが出てこない。あぜ際にはいないのであろうか、、、
鍋は、地元野菜とエミューのお肉の入ったものでした。エミューは北海道産で、地元の特産でも何でもありませんが、食料担当の鳴海さんがどうしても珍しいものを食べたいということで、イレギュラーな食材になりましたが、、、、かなり硬かったですが、珍しいし好評でした。

あと、今日は、朝日新聞さんが取材にこられました。東京本社から田んぼの生き物調査とかの連載を春からするのだそうで、今の時期の取り組みを探したが、全国的に探してみてうちしか見当たらなかったそうです。子供たちの網の使い方が慣れていたので感心されておられました。3月下旬に記事になるそうです。


第6回「ザ・わかもの座談会」での発表

2009年2月22日(日)、兵庫県主催の第6回「ザ・わかもの座談会」に菅村副代表が参加し、活動内容の発表を行いました。
発表資料は第6回「ザ・わかもの座談会」発表資料で見ることができます。
メニューの「市民研スペシャル」からも辿れます。


田んぼの学校2009.02.08そばうち、食べる会


参加者、子供19人、保護者入れて30人、スタッフ入れて40人、と、結構な人数になりました。
エプロン持参の人も多く、みんなやる気満々?
お父さんの参加も3名ほどありました。
友田主任研究員の指導。
そば粉、団子の粉 (豊岡市中谷産)で、そばうちとお団子作り。
スズキ、カキ、白子の天ぷら、材料は日本海産。
そばの空揚げもしました。
団子には、あんこと、黄な粉と、はったい粉。これらは国産を購入。
残念ながら、中力粉と食用油は外国産穀物だと思うが、ねぎも含めてかなり国産自給率が高い。コウノトリのいる六方田んぼでできたそば粉と団子の粉。
そば粉2.5キロ、団子の粉1.5キロほど使いました。
量的には少し食べ切れませんでした。子供たち低学年が中心だったし。

みんな熱心に取り組み、おいしくできました。
相変わらず観光客の皆さんは、コウノトリの餌を作っているのかと聞く人がいました。
子供の餌だというと納得?、実はスタッフを含めた大人のが一番喜んでいた?。


10周年記念講演会終了


2009年2月21日(土)13時30分~16時45分
じばさんTAJIMA 2Fホール
準備不足と宣伝不足で、人が集まるのかどうか心配していましたが、準備した椅子がほぼ埋まるほどの沢山の人に来て頂きました。おおよそ120人ほどの聴衆が、熱心に目と耳を傾けてくれました。たくさんのご来場、ありがとうございました。
いくつかの写真を掲載して、当日の様子をお伝えしておきます。詳細は、後日、当HPで報告を上げる予定にしております。

前半は市民研究所の10年を振り返り、4人の主任研究員がそれぞれの専門分野から研究報告を行いました。
上田代表からは、10年間の歩みについて冒頭に総括報告。

友田主任研究員:「豊岡盆地に暮す鳥」
水辺、田んぼ、山の野鳥たちを、たくさんの写真を使って紹介しました。

北垣主任研究員:「水路・小川にすむ魚」
いくつかの絶滅危惧種も、継続調査によって発見されました。

稲葉主任研究員:「モクズガニフクロムシの発見」
円山川中流域で捕獲したモクズガニに偶然見つけたフクロムシ、やがて大きな話題へと発展してゆきました。

菅村主任研究員:「豊岡盆地の植物~絶滅種・新発見種~」
今では消えてしまった植物、新たな発見種について報告。タンポポの分布についても貴重な調査報告がなされました。

15時からは、自然界の報道写真家・宮崎学さんによる「自然からのメッセージ~人と自然のはざまから~」と題した記念講演を、1時間半に渡り聴講しました。

日中は人で賑わう遊歩道で、悠然と行動するツキノワグマの親子。
子グマは擬木の上に乗って遊んでいます。

矢印はすべて熊棚。こんなにも大胆な熊の痕跡があっても、誰一人それに気づかないのが現状。

宮崎さんの講演を熱心に聴き入る会場のみなさん。

自然からのメッセージを写真で伝えるのが宮崎さんの仕事。地元で活動する人たちこそが、自ら自然からのメッセージに気づいて、それをヒントに人と自然のあり方を考えてゆくことが求められています。
※写真は、明石市のため池で活動するヌートリア
コウノトリ市民研究所10周年にふさわしい、すばらしい講演会となりました。


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