円山川下流域の冬鳥観察会

2010.01.31 
コウノトリ市民研究所、コウノトリ湿地ネット、但馬野鳥の会 共催 (参加 約30名)
 豊岡盆地にやってくる冬鳥の観察会。水田にはコハクチョウやマガン、河川にはカモ類、河川敷にはノスリなどの猛禽類がやってきます。それぞれが、餌やねぐらを求めてやってくるわけですが、適した環境が無いと素通りしてしまいます。マガンやコハクチョウがその良い例です。冬季湛水田が広がるにつれて、まだ少ないですが越冬する個体が増えています。
 河川敷のような原野環境も猛禽類の狩場として重要です。円山川の下流域はとても貴重な環境です。

コウノトリの郷公園に集合し、最初は円山川の堤防(立野)に上がる。
ここで、カモ類を見る。以前は出石川に集中していたカモ類は禁猟区が広がったため、円山川に広く分散するようになった。
マガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ。
コウノトリが水田側の電柱に2羽。

冬期湛水田に移動。
コハクチョウが10数羽。スコープで見るとくっきりとしてとてもきれいだ。このまま越冬する可能性が大きい。コハクチョウの越冬は冬期湛水が始まるまでは、見られなかったので、明らかにその効果といえる。
マガンが3羽いた。マガンは秋に豊岡盆地には一時的に立ち寄るケースがほとんどだが、この時期に見られるのは、最近になってから。コハクチョウと共に落穂などを食べる。

円山川に沿って下り、ひのそ島。
カモ類が多い。カワウもいる。カイツブリ、カンムリカイツブリが出現。島の周辺にミサゴがいる。ミサゴは魚をダイビングで捕らえるワシ・タカ類。トビによく似たノスリの姿も見られる。湿地でコウノトリが餌を探している。

楽々浦に到着。
ここは以前よりカモ類が少なくなったが、円山川下流域の禁猟区が広がり、分散したためだと思われる。
マガモ、カルガモ、ヨシガモなど。また、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモなどの海のガモ類が見られる。

最後はハチゴロウの戸島湿地。
昼寝中のヌートリアを観察。
ここで29種の鳥を見たことを確認して解散。
冬鳥は豊岡盆地の水辺環境の1つの指標です。多くの冬鳥が飛来する環境になるといいですね。
湿地で餌を探すコウノトリが見られたのはうれしいですね。