タンポポ探検隊レポート

日時:2015年4月19日(日)13:30~16:30
天気:雨
講師:コウノトリ市民研究所 菅村定昌
参加者:8名

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タンポポ観察会を行いました。
豊岡はタンポポの種類が非常に多く、日本在来のタンポポがカンサイタンポポ、ヤマザトタンポポ、クシバタンポポ、オオクシバタンポポ(仮称)、 シロバナタンポポ、キビシロタンポポと実に6種類も生育します。その他に外来種であるセイヨウタンポポ、アカミタンポポの仲間や外来種と在来種の 雑種が生育しています。これを2時間で全部見てみようという欲張りな計画を立てました。

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まずはシロバナタンポポです。道の両脇が白く染まっているところが市内には何カ所もあります。花を一つ持って次に行きます。市内に1カ所だけあ るキビシロタンポポの自生地です。

自分の持っているシロバナタンポポと比較してみました。注目点は、花を裏返した総苞外片です。先に突起があるかないか、外片が反り返っているか いないか、毛の様子はどうかです。みなさん、違いに気づきました。花びらの色も微妙に違います。これはよくわからないようでした。
 写真の左がシロバナタンポポ、右がキビシロタンポポです。分かりますか?この場所には、昨年度、ヤマザトタンポポとクシバタンポポも生育していたのを確認しています。しかし、クシバタンポポが見つかりませんでした。

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日本在来の黄花のタンポポはレモン色に近く、外来のタンポポは濃い黄色です。並べて見てもらいました。みなさん納得でした。この色を覚えると車 に乗っていても在来タンポポが見つかります。

海岸に向けて大急ぎで移動です。雨が降ったり止んだりなので、暗い一日です。16時頃にはタンポポの花が閉じてしまいそうなのです。

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着きました。カンサイタンポポがたくさん生えています。心配した通りに半分ほど閉じています。ここには、花の直径が6cmにもなるオオクシバタ ンポポが生えています。道端はカンサイタンポポ、斜面の上の方はオオクシバタンポポです。クシバタンポポ、オオクシバタンポポは在来のタンポポで すが、外来のタンポポのような濃い黄色です。だから車の中からは見つかりません。他の在来タンポポに比べて発見数が少ないのは、この色のせいだと 思います。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA今日は、5種類の在来タンポポを見ることができました。種子がなかったので、セイヨウタンポポとアカミタンポポの区別はできませんでした。在来 タンポポ以外は、ひとまとめで外来タンポポということになります。郷公園には、一見、在来タンポポのように見える外来タンポポが生育します。昔は、総苞外片が離れずにぴったりとくっついていたら在来タンポポと 決まっていました。ところが今はそうはいきません。それがニセカントウタンポポとも呼ばれているこの雑種タンポポです。これと同じものを観察会の 参加者が神鍋から持ってきておられました。そのタンポポを見ながらまとめの話をして観察会は終わりました。

写真・文 コウノトリ市民研究所 菅村定昌