ベニシジミ
このところ寒い日が多かった。今日は小春日和。木の葉に止まるベニシジミを見つけた。どこか違和感がある。ほとんど動かない。ケヤキの葉とともに落ちていくつもりなのだろう。ヒメジョンの花に来ていた頃は、やわらかい体にエネルギーが満ちていた。
幼虫で越冬し、成虫は春早くから現れる。スイバの葉で育つので、田んぼの畦や河原の土手などに多い。
▼旧ブログ一覧
このところ寒い日が多かった。今日は小春日和。木の葉に止まるベニシジミを見つけた。どこか違和感がある。ほとんど動かない。ケヤキの葉とともに落ちていくつもりなのだろう。ヒメジョンの花に来ていた頃は、やわらかい体にエネルギーが満ちていた。
幼虫で越冬し、成虫は春早くから現れる。スイバの葉で育つので、田んぼの畦や河原の土手などに多い。
帰って来た六方田んぼのシンボル
タゲリ(チドリ目チドリ科)
台風23号の大洪水で泥の海と化した六方田んぼ。今も耕作できない農地が残っているが、1年経って多くの田んぼは元気を取り戻した感がある。
豊岡盆地には毎年10月の終わりに群れで飛来し、田んぼで虫を採りながら冬を越すタゲリ。冬の六方田んぼのシンボルとして、野鳥ファンには古くから愛されてきたチドリだ。このタゲリの姿を、昨冬はほとんど見ることができなかった。
秋晴れの円山川堤防、上空を3羽のタゲリが北に向かって飛んだ。ひょっとして六方田んぼに下りているかも知れない。そう思いながら、最近になって水が張られた田んぼの一画に向かった。
年間を通して水を張り休耕田をビオトープ化する試みが、豊岡盆地ではすでに始まっている。コウノトリの試験放鳥を受け、冬の田んぼに水を張る「冬季湛水田」も今年から本格的に行われる。六方田んぼでも大きな面積で水が張られ、秋以降の田んぼの風景が変わろうとしている。
そんな湛水田に予想通りタゲリの群れを見つけた。2年ぶりに帰って来たタゲリの群れは、畦で眠っているもの、水浴びをするもの、しきりに餌を採っているもの、全部で18羽を数えた。アンテナのようにピンと立てた冠羽と、光によって微妙に光沢が変化する深緑の羽根が美しい。
突然「ミュー」とネコのような鳴き声を上げたかと思うと、群れは一斉に舞い上がって北方向に飛んで行った。近くで飛ばしはじめたラジコン飛行機に驚いたのだ。田んぼを南北に貫く農道はひっきりなしに車が通過する。人の生活と隣り合いながらも、野生はしたたかにここで生きてゆく。放鳥コウノトリもきっとそうであってほしい。
文と写真 NPO法人コウノトリ市民研究所・高橋 信
※2005/11/13掲載
参加者は40人(スタッフ含む)
1時間ほど山で薪集めをしました。その後、山から下ろした落ち葉と薪で焼き芋です。
子どもたちは、ここでも好奇心旺盛。いろいろな生き物を見つけました。ザトウムシの1種、コカマキリ、ヒナカマキリ、コオロギの1種、フタモンウバタマコメツキ、アリの1種、フキバッタの1種、コバネイナゴ、オオカマキリの卵塊、木の穴に潜るアマガエル、カナヘビ、アキアカネなどです。また、コナラのドングリ、その他いろいろな木の実を持ってきてくれるのだがわからないものが沢山ありました。キノコはたくさんありましたがムラサキシメジ、ヤマブシタケ、スギヒラタケなど。
焼き芋は祥雲寺産のサツマイモ。うまく焼けました。今回やってみて、山で遊ぶプログラムも少し可能性が見えてきました。しかし、何が出てくるかわからず、田んぼより大変です。
腹菌類 スッポンタケ目 アカカゴタケ科 サンコタケ属
現在は生物の世界を、 植物界、 動物界、 菌界、 原生生物界、 モネラ界の五界に分ける考え方が一般的であるらしい。モネラ界などと言われても何のことかわからないが、昔は、植物界、動物界、菌界の三界に分けていたようだ。こちらはまだ理解しやすい。注意してほしいのはキノコの属している菌界というのは、植物、動物と同格の大きな生物の一団ということだ。だから私たちは、動物や植物に興味を持つのと同じくらいキノコなどに興味を持つべきなのである。
菌界に属するキノコの主流は坦子菌亜門の真正坦子菌綱に属しており、その中に腹菌亜綱という一団がある。面白い形のキノコが多い。
サンコタケというキノコ。3本の腕がアーチ状になり頂部で接合している。腕は、時に4本、最大で6本になるという。腹菌亜綱スッポンタケ目アカカゴタケ科と言う分類も妙である。スッポンの首と頭のような形のキノコを親玉にして、かごを編んだような形のキノコを部隊長にしている。「サンコ」とは「三鈷」と書いて先端が三つに別れている金剛杵、密教で使われる仏具の一種だそうだ。それに形が似ているということである。
山の中の土の上に白い卵のようなものが現れて、やがてそこからキノコが突き出てくる。3本の腕は黄色から紅色で、なかなか美しい。グレバと呼ばれる胞子を作る部分が付いて、それが黒く液化して、べとべとになって、悪臭を放ち、その匂いに引き寄せられたハエなどに胞子を運んでもらう。写真ではすでに虫たちに運ばれてしまったのか、グレバはほとんど見あたらない。サンコタケの目的は果たされたようだ。
サンコタケとしては胞子をばら撒くことが大切であって、人間よって詳しく分類されたり、密教の仏具に例えた由緒ある名前を付けてもらうことなど、そんなことはどうでもいいのである。
NPO法人 コウノトリ市民研究所
主任研究員 稲葉一明
11月7日掲載
ヨメナ キク科
秋祭りで午前午後と村の中を二回りした。私の村はなかなか広い村で、それぞれ2~3時間かかった。朝は子どもだんじりのお供、午後は大人のだんじり。午後はひたすら重さに耐える戦いの時間だったが、午前は周りをゆっくりと見て回る余裕があった。
だんじりの通る道の両端には路肩があり、その先に田んぼや畑がある。山際を通るところもある。このコースを子どもと一緒に歩くのはこれで9回目になる。だからどこに何が生えているかよく分かっている。歩くと「そうそう、ここにはこれがあったんだ。」と思い出す。年に一度の旧友との再会みたいなものである。
ピンク、赤、白、黄色と色とりどりの花が現れる。律儀に毎年同じ花が咲くところもある。これはその植物がその場所に生き残っているからだが、それはその場所が毎年同じ管理を受けているからでもある。同じ頃に同じ仕方の草刈りがされているのだ。
毎年変わらぬ花を見て「ああ、今年も咲いていたな」と安心する。同じ花が咲くのは、その土地を持つ人の暮らしも大きく変わっていないことを意味している。路肩や農地の野草は人の暮らしも想像させてくれる。
道沿いに派手な花は少ない。しかし私は丁寧に世話をされた路肩に、自然に花を開く植物たちが好きだ。美しいとも思う。ところが、わざわざこんなところにコスモスを植える人もある。路肩の花々は、どこにでもある当たり前の花々である。きっと当たり前すぎてありがたみがないのだろう。
ヨメナの仲間は路肩で見られる中で最も花らしい花だ。ヨメナの花は、真ん中が黄色で、周りにある白い花弁が青を帯びていて瑞々しい。ヨメナは多年草で、掘り下げると白い地下茎が伸びている。この地下茎でよく広がる。草刈りをするときに、気をつけてヨメナだけを残すと年々立派になる。こんな小さな気遣いで、ヨメナをはじめとする路肩の植物たちは花を盛んにつけ、人の目を楽しませてくれるようになる。ヨメナたちには、コスモスのように種をまいたりするなど特別な世話は必要ない。手間がかからず美しいヨメナたち、路肩の花はもっと大切にされてもいいと思う。
追記1
ヨメナの花をまるで1個の花のように書いたが、本当はヨメナの花は、50個から100個くらいの小さな花が集まってできている。ヨメナのような花のかたまりを頭花という。
周りにある花びら状のものを舌状花と呼び、中央にある黄色いものを筒状花とか管状花と呼ぶ。バラバラにして虫眼鏡で見るとどちらにもおしべやめしべがあって、それぞれが一つの花であることが納得できる。
追記2
ここではヨメナという特定の種類の名前を使ったが、ヨメナも含まれる野菊の仲間はたくさんの種類があって見分けることは難しい。記事のヨメナにはノコンギクやシロヨメナなどの他の野菊も含まれていると考えてもらってよい。
コハクチョウ05,11,03
3日ほど前に、戸島湿地のハクチョウが4羽から5羽に増えているという情報が入り、どうも今年生まれのコハクチョウが1羽増えたようである。
今日見に行くと確かに1羽増えていて、嘴の加減や首の太さが違い、コハクチョウに間違いない。オオハクチョウの家族には入れてもらえず、接近するとつつかれて追われている。しかし、子供一人でよそへ飛んでいくこともできず、オオハクチョウ一家のそばを離れられずにいる。
見ていると、オオハクチョウに比べやや華奢な体に、顔つきも寂しそうで、少しかわいそう。
元気に越冬してほしいですね。
さて、コウノトリにミズアオイにオオハクチョウにコハクチョウ、ほかにもいろいろと希少水鳥、冬鳥の住処になっている戸島湿地。どうなるんでしょうね。
オオハクチョウの子はお母さんと一緒
コウノトリの郷公園の前でトラクターが田んぼの中を動いていた。よく見ると水が入っている。展望台にあがるとまるで春の田植え前のような光景。帰りに六方の田んぼ道を走るとここでも水が入っていた。豊岡でもいよいよ本格的に冬季湛水が始まろうとしている。こんな風景があちこちにできると、やがてハクチョウやガンが越冬する日がくるだろう。
オオハクチョウ05,10,29
戸島湿地にオオハクチョウが来ているというから、ハチゴロウとセットでハクチョウが見られたらと思い行ってみた。
湿地より少し集落側の稲刈り取り後の水田に4羽のオオハクチョウがいた。ここ数日は毎日来ているようだ。何を食べているのか、2番穂があるわけでもないのに稲わらぐらいしかないように思うが、しきりとしゃぶしゃぶやっている。
非常に人馴れしていて、お父さん?はしょっちゅう首を伸ばしてあたりを警戒しているが、人間は警戒の対象外。平気で10mぐらいまで近づいてくる。
僕が見ている1時間ほどの間に、2組の人間がパンの耳のようなものをやっていた。餌がもらえるから毎日ここにきているのかな。
3年前、鳥取でコハクチョウを見たが、コハクチョウより首が長くて、子供はより灰色が黒いように思う。コウノトリのような鋭い顔ではなく、かわいらしい犬がまじめな顔をしているみたいなやつだ。
しばらくしたら、但馬野鳥の会の早川さんと、標識調査員?の久下さんが来た。嘴の黄色い部分の形や首の太さなどからオオハクチョウに間違いないとのこと。
オオハクチョウは普通もっと北のほうに多いので、家族で豊岡に来るなんて、かなり珍しい出来事なのではないだろうか。戸島湿地をねぐらにしているのだと思うので、僕はあそこが埋められなかったら、越冬するだろうし、毎年やってくるのではないかと期待している。
コウノトリと、ミズアオイと、オオハクチョウ、希少動植物の宝庫、新たな観光地、戸島湿地。果たして予定通り埋められるのだろうか。
カテゴリを但馬の野鳥にしようか迷ったが、僕の報告だからビオトープ観察日記にしました。鳥に詳しい人コメントお願いします。