▼旧ブログ 一覧

2009年度 田んぼの学校開催計画

コウノトリ市民研究所「田んぼの学校」
 田んぼやその周辺で遊んだり生き物調査をしたりします。お昼は地元食材で鍋などをつくります。
 毎月第2日曜を第3日曜の変更します。
年間スケジュール 毎月第3日曜日午前中
 4月19日 タンポポ探し、春の草を食べる
 5月17日 田んぼでオタマ、タイコウチなど
 6月21日 田んぼでトンボやカエル、メダカ 
 7月19日 小川で魚とリ
 8月16日 里山探検
 9月20日 あぜ道の生きもの、イナゴやバッタ
10月18日 秋の田んぼでアカトンボ
11月15日 里山で落ち葉集め、薪作り
12月20日 木の実や蔓や木切れで工作
 1月17日 里山観察、足跡や野鳥など、雪遊び
 2月21日 冬の田んぼ、アカガエル調査
 3月21日 自然を食べる会、ソバ打ちなど
※いずれも9:30~12:00
第3日曜日

◆集合場所:コウノトリ文化館
◆対象:どなたでも 小学生以下は保護者同伴
◆参加費:子供100円
◆その他:雨天でも中止はありません。
◆問合せ:コウノトリ文化館 23-7750


田んぼの学校 アカガエル調査 2009.03.08


田んぼの学校2009.03.08アカガエル調査
少し寒かったですがお天気もよく、田んぼの学校日和でした。
この時期参加者が少ないのではなかろうかと心配しましたが、子供たち16名と保護者、スタッフ、赤ん坊入れて30名の参加となりました。
公開ゲージ奥の休耕田ビオトープで、アカガエルの卵塊を分担してカウントし、その後、冬のビオトープにどんな生き物がいるかを調べました。
アカガエルの卵塊については、約500もカウントでき。一枚の田んぼに多いところでは200を超える数である。
ニホンアカガエルかヤマアカガエルか、どちらの卵塊かはよくわからないが、おそらく両方が混ざっていると思う。
アカガエルは基本的には一匹でひとつの卵塊を生むらしいので、この場所に500匹ぐらいのメスのアカガエルがいて、それと同等数以上のオスがいるということになろうか。
このカエル、田んぼの乾田化で各地で激減しているらしいが、コウノトリの郷豊岡では十分に健在である。
たくさんの卵塊

初期の卵塊 胚は丸い

熟した卵塊  胚が成長している。

卵塊から出てきたオタマジャクシ、自らの卵塊(ゼリー状の部分)を食べるらしい。このオタマジャクシを見て、あるお母さんが「ひじきみたい!」、なるほど、ひじきみたいだ。それを聞いたお子さんが、「ひじきたべたい!」って、素晴らしいリアクションであると思った。 


次に冬のビオトープの生き物たち、子供たちが網を入れて掬ってくる。暖かい時期のように田んぼの中にはだしで入っていって捕るわけではないので、それなりに数は少ないと考えられる。しかし、たくさん出た。
アカガエル卵塊、ドジョウ、メダカ、ミナミヌマエビ、カワニナ、
ヤンマ型ヤゴ(たぶんマルタンヤンマ)、イトトンボ型ヤゴ、トンボ型ヤゴ、
オオコオイムシ、ヒメゲンゴロウ、マルガタゲンゴロウ、クロゲンゴロウ、
マツモムシ、カゲロウ類の幼虫、ミズムシ、
10月に大量に捕れたギンヤンマのヤゴが出てこない。あぜ際にはいないのであろうか、、、
鍋は、地元野菜とエミューのお肉の入ったものでした。エミューは北海道産で、地元の特産でも何でもありませんが、食料担当の鳴海さんがどうしても珍しいものを食べたいということで、イレギュラーな食材になりましたが、、、、かなり硬かったですが、珍しいし好評でした。

あと、今日は、朝日新聞さんが取材にこられました。東京本社から田んぼの生き物調査とかの連載を春からするのだそうで、今の時期の取り組みを探したが、全国的に探してみてうちしか見当たらなかったそうです。子供たちの網の使い方が慣れていたので感心されておられました。3月下旬に記事になるそうです。


第6回「ザ・わかもの座談会」での発表

2009年2月22日(日)、兵庫県主催の第6回「ザ・わかもの座談会」に菅村副代表が参加し、活動内容の発表を行いました。
発表資料は第6回「ザ・わかもの座談会」発表資料で見ることができます。
メニューの「市民研スペシャル」からも辿れます。


エノキタケ


エノキタケ
キシメジ科エノキタケ属(Flammulia velutipes(Curt.:Fr.)Sing.)
我が家の庭のクルミの木が大きくなって厄介なので、ばっさり切ってしまったら、切り株がだんだん朽ちてきた。1年目の冬、よく分からないキノコが生えてきた。2年目の今年、こいつが生えてきた。最初見たときツキヨタケを連想したが、時期と香りでエノキタケと気がついた。

栽培きのこも沢山あるが、野生種と販売されているのとがまったく違うキノコの代表がこのエノキタケであろう。
もやし栽培のものと似ても似つかない野生エノキタケ。大きい。
香りが、もやしエノキと同じであるので、同一種であることが理解できる。

真冬に雪の中でも徐々に成長する。外見的にはあまり特徴のないきのこといえると思うが、この時期生えているキノコはないから、間違いにくい。
柄が黒い。ぬめりがある。傘は8センチぐらいにまで大きくなる。
味、歯ごたえ、ぬめり食感、良好である。
真冬に庭に生えてきてこれだけおいしいのであるから、非常に優れた食菌である。

栽培ものも、もやしにせずに普通に大きくしてもよいように思うのだが、、、


田んぼの学校2009.02.08そばうち、食べる会


参加者、子供19人、保護者入れて30人、スタッフ入れて40人、と、結構な人数になりました。
エプロン持参の人も多く、みんなやる気満々?
お父さんの参加も3名ほどありました。
友田主任研究員の指導。
そば粉、団子の粉 (豊岡市中谷産)で、そばうちとお団子作り。
スズキ、カキ、白子の天ぷら、材料は日本海産。
そばの空揚げもしました。
団子には、あんこと、黄な粉と、はったい粉。これらは国産を購入。
残念ながら、中力粉と食用油は外国産穀物だと思うが、ねぎも含めてかなり国産自給率が高い。コウノトリのいる六方田んぼでできたそば粉と団子の粉。
そば粉2.5キロ、団子の粉1.5キロほど使いました。
量的には少し食べ切れませんでした。子供たち低学年が中心だったし。

みんな熱心に取り組み、おいしくできました。
相変わらず観光客の皆さんは、コウノトリの餌を作っているのかと聞く人がいました。
子供の餌だというと納得?、実はスタッフを含めた大人のが一番喜んでいた?。


10周年記念講演会終了


2009年2月21日(土)13時30分~16時45分
じばさんTAJIMA 2Fホール
準備不足と宣伝不足で、人が集まるのかどうか心配していましたが、準備した椅子がほぼ埋まるほどの沢山の人に来て頂きました。おおよそ120人ほどの聴衆が、熱心に目と耳を傾けてくれました。たくさんのご来場、ありがとうございました。
いくつかの写真を掲載して、当日の様子をお伝えしておきます。詳細は、後日、当HPで報告を上げる予定にしております。

前半は市民研究所の10年を振り返り、4人の主任研究員がそれぞれの専門分野から研究報告を行いました。
上田代表からは、10年間の歩みについて冒頭に総括報告。

友田主任研究員:「豊岡盆地に暮す鳥」
水辺、田んぼ、山の野鳥たちを、たくさんの写真を使って紹介しました。

北垣主任研究員:「水路・小川にすむ魚」
いくつかの絶滅危惧種も、継続調査によって発見されました。

稲葉主任研究員:「モクズガニフクロムシの発見」
円山川中流域で捕獲したモクズガニに偶然見つけたフクロムシ、やがて大きな話題へと発展してゆきました。

菅村主任研究員:「豊岡盆地の植物~絶滅種・新発見種~」
今では消えてしまった植物、新たな発見種について報告。タンポポの分布についても貴重な調査報告がなされました。

15時からは、自然界の報道写真家・宮崎学さんによる「自然からのメッセージ~人と自然のはざまから~」と題した記念講演を、1時間半に渡り聴講しました。

日中は人で賑わう遊歩道で、悠然と行動するツキノワグマの親子。
子グマは擬木の上に乗って遊んでいます。

矢印はすべて熊棚。こんなにも大胆な熊の痕跡があっても、誰一人それに気づかないのが現状。

宮崎さんの講演を熱心に聴き入る会場のみなさん。

自然からのメッセージを写真で伝えるのが宮崎さんの仕事。地元で活動する人たちこそが、自ら自然からのメッセージに気づいて、それをヒントに人と自然のあり方を考えてゆくことが求められています。
※写真は、明石市のため池で活動するヌートリア
コウノトリ市民研究所10周年にふさわしい、すばらしい講演会となりました。


ニホンジカ


偶蹄目シカ科 Cervus nippon
但馬にはシカがたくさんいる。豊岡市、円山川の東側も特に多い。自動車で出石から但東を抜けていくと、何頭ものシカと出くわす。多くの但馬のドライバーはシカと衝突しそうになったことがあると思うし、中には実際に衝突して車を台無しにしてしまった人もたくさんおられると思う。
シカに出会うのは、多くの場合が夜間である。夜はシカをはじめイノシシやクマ、テン、タヌキなどの野生動物が林縁部や農地、場合によっては集落の中を歩き回っている。

特にシカについては、生息密度の増加も影響しているか、昼間でも山を歩いていると目撃したりすることが多くなったように思う。あるいは、林道や山間部の県道、国道などを車で走っていても、昼間にシカを良く見かけるようになった。この写真は、豊岡市畑上の林道。
山の中はシカが下層の植物を食べてしまうので、スカスカになり歩きやすくなってしまったところが多い。5年前の情報では、笹薮で見つけにくいとされていた登山道の入り口が、今ではシカがササをきれいに食べてしまったので、簡単に見つけることができたりする。豊岡市の山々はこの10年ほどでシカのために大きく変化しているといえるかもしれない。
雪の写真は出石町内のある峠道。まだ雪がたくさん残っていて、山の中はシカも歩きにくそうである。立派な4段角のオス。悠々と私の車の前を私の車が通るタイミングに合わせるように横切っていく。車の方が停まってくれるのが当然と思っているような感じである。
 大雪になると、たくさんのシカが餌を食べられなくて春までに餓死するという。しかし、今年ぐらいの降り方だと、まだまだササなどが食べられる状況にあり、とても餌が食べられないという感じではない。
 シカの天敵は今では人間しかいない。大昔はオオカミや山犬がかなり活躍していたと思う。シカも昭和20年代辺りには、ほぼ捕りつくされ、絶滅寸前だったようだが、徐々に個体数を回復し、今ではそこらじゅうにいる。奈良のシカ公園に行かなくても簡単にシカが見られるようになってしまった。農作物の被害、森林生態系の被害も深刻である。希少植物もどんどん食い尽くしていく。


設立10周年記念講演会のご案内

自然界の報道写真家 宮崎学
「動物からのメッセージ~人と自然のはざまから~」


日時:2009年2月21日(土)13:30~16:30
場所:じばさんTAJIMA 2Fホール
入場無料、当日会場に直接お越し下さい
<プログラム> 
13:30 開会あいさつ
「市民研の歩みと豊岡盆地の人と自然」
13:50 研究発表
「豊岡盆地の生きものたち」
(1)「豊岡盆地で暮す鳥」   
(2)「水路・小川にすむ魚」
(3)「モクズガニフクロムシの発見」
(4)「豊岡盆地の植物~絶滅種・新発見種~」
15:00 記念講演 宮崎学
「動物からのメッセージ~人と自然のはざまから~」

16:20 質問
16:30 閉会あいさつ 
主催 NPO法人コウノトリ市民研究所・コウノトリ生息地保全協議会
案内パンフレットはこちら


田んぼの学校 冬鳥調査 2009.01.11


冬鳥調査
晴れ時々雪
参加者約約20人(子供9人)
昨日から大雪注意報が出ていて、すっかり積雪。
しかし今日は朝から晴れ模様で、雪景色がとても美しい。

郷公園も早朝から除雪作業、今日はこんな天気だからほとんど参加者はないだろうと思っていたが、常連さんで子供が9人、参加者20人ほどの人数になった。

学習室で高橋主任研究員から、渡り鳥の通り道や、今日観察できそうな鳥についての説明。その後東公開の方まで鳥見。雪の中で鳥は発見しやすい。
確認できた鳥は別添のとおり14種類。カモ類は円山川のほうに行っているようで一羽もいなかった。
コウノトリはもちろん、ノスリを見ることができました。


お昼は豪華。カキの入った炊き込みご飯のおにぎり、タラの白子やマツバガニなどの大なべ。
とてもおいしかったですね。


2009年のコウノトリ


新年になって、冬らしい天候が続く。雪も降ったがまだ本格的に積もってはいない。野外のコウノトリたちにとっては厳しい季節が続く。ここを乗り切れば、すぐに繁殖期が待っている。
1月3日、六方田んぼの放鳥拠点のフレームにたたずむコウノトリ。じっとあたりを見回している。

1月4日、河川敷にある東浦ビオトープ。工事中の河川敷にぽつんと一羽。

しばらくするともう一羽飛んで来て近くに降り立つ。

そして、よく見るとさらにもう一羽いる。この後、三木の放鳥拠点で二羽。この日はここに五羽いたことになる。
絶滅する前のコウノトリは、豊岡盆地のどこで、何を食べて冬を過ごしていたのだろう。そこは、どんな環境条件に支えられていたのだろう。今となっては、なかなか見えてこない。


1 11 12 13 14 15 16 17 39