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コウノトリの採餌


野上ビオトープ 05,08,05
 野上のビオトープは一時期水が落とされていて、雑草対策が採られていたが、真夏になってからしっかりと水が張られて、待ちかねていたように八五郎が利用するようになった。
 最近、出勤前に八五郎の観察をしているが、この日ようやくドジョウを食べているところを確認し、かろうじて写真に収める事ができた。
 一緒にいるチュウサギ?のほうは、もっと上手にねらいを定めて省力的にドジョウを捕っている。コウノトリは餌を捕るのが下手で、かなり偶然に頼った捕り方だ。
 6月のオタマジャクシの多い時期だけでなく、8月に入ってからもビオトープを利用しているというのは、僕としてはうれしいことである。


カバイロコナテングタケ


2005.7.24 豊岡市妙楽寺
カバイロコナテングタケ ハラタケ目 テングタケ科 テングタケ属
Amanita rufoferruginea Hongo
蒲色粉天狗茸
 空梅雨の後、雨が続き、夏のキノコがたくさん出てきた。
 カバイロコナテングタケ。
明るい帯褐橙色の粉で覆われている。触ると手にくっつく。基部は膨らみ、粉質のつぼの名残が残っている。薄い膜質のつばがあるが崩れやすい。
 このキノコ、はじめはテングタケ科とは気が付かなかった。なかなかきれいなキノコである。夏から秋にかけて雑木林に発生。

 幼菌


 指でつまんだ跡が残っている。
 蒲:蒲(がま)の穂のような色。赤みを帯びた黄色。かば。
 天狗:深山に住むという妖怪。山伏姿で、顔が赤くて鼻が高く、背に翼があり、手には羽団扇(はうちわ)・太刀・金剛杖を持つ。キノコの場合は天狗の鼻に例えている。


シオカラトンボ

東の谷の公開ゾーンのビオトープではシオヤトンボに続きシオカラトンボの羽化が始まっている。西の谷のビオトープで減少してきたモートンイトトンボもここでは健在だ。ニホンアカガエルの上陸が始まっているが、今年は少し遅いようだ。


野上ビオトープ 05,05,21 クロイトトンボ潜水産卵


野上ビオトープ 05,05,21
 クロイトトンボ産卵水没
 野上のビオトープでたくさんのクロイトトンボが産卵している。タンデムになってメスが水中の植物に一生懸命産卵している。
 興に乗ってきたのか、こちらが近づいても逃げない。メスの体がどんどん水の中に入っていく。

やがて、メスが完全に潜水した。潜水産卵というらしい。

 さらにオスまでが水中に浸かっていく。

驚いたことにオスも完全に水没してしまった。いや、驚いた。

 でも考えてみると、こいつらヤゴのときは完全に水中生活で、一生の間では水の中のほうが長いのだ。トンボというのは空を飛ぶ生き物というイメージが強いが、水の中の生き物でもあるのだ。
 オスも水没して約5分、2匹つながって出てきたときは少し安心した。


野上ビオトープ05,05,03


 トノサマガエル卵塊
 円山川の河川敷をうろうろしていたら、イトトンボを見かけた。あまり近づけなかったのではっきり種類は分からなかった。それではトンボの出具合を見ようと思い立ち野上のビオトープに来て見た。
 もうアジアイトトンボなどが出ているはずなのだが、あいにく風があるためイトトンボ類の姿が見えない。シオヤトンボがたくさんいる。
 田んぼビオトープの上3枚は工事の都合か水が抜かれていて、せっかくのアカガエルのオタマがわずかに残った水たまりに集まっている。サギの餌になっているだろうか、足跡が付いている。多分ハチゴロウも食べているだろう。
 したの3枚は水が良く張られている。すっと魚影が確認された。少し大きいのでタモロコだろうか。
 あぜ道沿いにトノサマガエルの卵がたくさん産み付けられている。10卵塊ほどある。少し浅いところに生みつけられた卵塊は上部が水面に接している。そこにアメンボが多数群がっているので、どうやら卵に口を突っ込んで体液を吸っているようである。卵塊の上部に白くなった胚?が並んでいる。アメンボがトノサマガエルの卵を吸う。本日の発見である。

アメンボに吸われて白くなったトノサマガエルの胚


野上ビオトープ05,04,21

 
 野上のビオトープ、今年水を張って3年目。
 昨年の台風23号でかなり土砂が入ってしまった。

 アカガエルのオタマが育っている。目視でミナミヌマエビも見える。ドジョウの密度も上がっている(たぶん)。

 横の山の松の木に、ハチゴロウが巣をかけた。これまでは増殖上のケージの屋根に巣をかけていたが、今年初めて松ノ木に巣を作り、約40年ぶりのことである。

 ハチゴロウをじっくり観察する機会に恵まれた。この時期彼はまだ巣をしっかり守っている。目の前のビオトープに餌も豊富なので、遠出はしない。11時から4時の間、2回ビオトープに降りて、30分ほど採餌する。よく見えないが、ドジョウ、オタマを食しているものと思う。


カタクリ


希少な植物の自生地は公言されないことが多い。ましてやそれが可憐な花をつけるとなればなおさらである。ラン科の植物は野生植物の中で最も不運な存在で、場所が知られるとあっというまに盗掘されて自然界から姿を消してしまう。野の花を掘り取って自宅の庭なり鉢なりに育てて楽しむ人の気持ちは分からなくもないが、野の花は野にあってこそ美しいとは思わないか。
カタクリは里山の代表的な植物で、かつてはどこにでもあった。その根からとった良質な澱粉が片栗粉であるが、今では片栗の名前だけ残って粉は馬鈴薯から作られる。めっきり自生地が減少してしまったカタクリは、もっぱら山野草ファンの花鑑賞の対象となっている。
但馬の代表的なカタクリ自生地として知られる三川山(標高888m)にも、花期になると人が集まる。ただし大規模な自生地は標高500mの中腹に位置し、そこに到るには厳しい山道を辿らねばならないので、ここのカタクリは山歩きを趣味にする人たちにもっぱら愛されている。自生地はまったくの自然の状態であり、常に自然の撹乱を受けつづけている。それは雪崩であったり、山崩れであったり、毎年少しずつ地形を変えながら、そのたびに押し流された土砂がカタクリの植生分布を広げてきた。
数年前、ここで大規模な盗掘事件があったという。素人レベルの仕事ではなく、業者が商売のためにカタクリの株をごっそり持って帰ったという噂だった。かなり深刻な状況として話が伝わってきたので心配したが、翌年には何事もなかったかのように沢山の花を咲かせて安心した。
カタクリの花は、うつむきかげんの薄桃色の花弁のしおらしさと、剥き出しのシベの生々しさと、そのアンバランスが同居した美しさが魅力だ。カタクリは森の眠りを呼び覚まし、その短い花の時期を虫たちに捧げて実をつける。その実が土に落ちて花を咲かせるまで7年かかるという。そう思えば、この花の愛しさもまた募るというものだ。
ユリ科カタクリ属 多年草 Erythronium japonicum
撮影:2005/4/16 三川山


ノビタキ通過中


4月3日の初認から2週間が経った。河川敷から田んぼまで、まだノビタキの姿がよく見られる。しかし、この週末の群を見ると、メスの占める割合が多い気がする。ノビタキの春の渡りの後半になると、毎年同じことを思う。オスがまず先に繁殖地に向かい、メスの到着を待つ。そんな気がしてならないのだ。写真はノビタキ♀。
撮影:2005/4/17 豊岡市野上


サンインネコノメ


自分のBlogにも情報を載せたが、こちらでも情報提供してこの植物の認知を広めようと思う。
写真は日高町阿瀬渓谷で撮影したサンインネコノメ。今までホクリクネコノメと認識していた種である。専門家の調査でホクリクネコノメの品種のひとつとして1995年にサンインネコノメの和名で新種登録された。
学名はChrysosplenium fauriae Franch f.ferruginiflorum Wakab.et H.Ohba、関宮町大久保のタイプ標本がここに収録されている。
写真で示すとおり、萼(がく)裂片の色が薄茶色であることが、この部分が薄緑色のホクリクネコノメとの識別ポイントとなる。サンインネコノメの分布がどこまで広がっているのか気になるところである。今後山を歩くことがあれば、湿地でサンインネコノメを探してみて欲しい。

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ノビタキ初認


ノビタキ (Stonechat) スズメ目ツグミ科 Saxicola torquata stejnegeri
2000/4/8
2001/4/8
2002/4/6
2003/4/6
2004/4/4
2005/4/3
ここ6年間の私のノビタキ初認日のリストである。週末観察という制限があるので、実際の初飛来日とは最大一週間のズレが生じる可能性はあるが、こうして並べてみるだけでノビタキの渡りが実に精度よく繰り返されていることがわかる。
私は「4月6日はノビタキの日」と勝手に決めているのだが、上記の記録を見ても4月6日±2日の範囲で(今年は1日早いが)初認日が一致する。初認は1羽とか2羽とかを円山川河川敷で見るに過ぎないが、初認から1週間経つと一気にノビタキの数が増え、田んぼの水路沿いの草や杭の上でよく見られる。ここでの春の観察期間は2週間。彼らは急かされるように北に向かい、そこで繁殖活動を始めるのだ。豊岡盆地は彼らの通過地点。再び会えるのは9月中旬以降の南への渡り時期。つまりこのノビタキ、豊岡盆地の「春告げ鳥」であり、「秋告げ鳥」なのである。
写真:2005/4/3 豊岡市野上堤外


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