2013年01月 一覧

田んぼの学校1月度(2013.1.20)

実施日:2013年1月20日
参加人数:約20人
天気:曇り

ちょうど第3回の企画展「冬の猛禽類」の展示準備が大方終わっていたので、最初に展示写真を見ながら猛禽類の説明をしました。ホームステイ体験のニュージーランドの学生を引率する先生方の、飛び入り参加もありました。
そのあと、雪の残る園内を一周して、野鳥観察を行いましたが、昨年同様、ほとんど鳥がいない状況でした。見た鳥の写真を載せておきます。撮影は稲葉主任研究員。

アオサギ

ヒヨドリ

トビ

セグロセキレイ

カワウ

コウノトリ

ホオジロ
10種類の鳥しかみれませんでしたが、帰ったあとに食べたカニ汁はとっても美味しかったです。


ムネアカオオアリ


ムネアカオオアリ  ハチ目アリ科オオアリ属
Camponotus obscuripes
胸赤大蟻

森林内で地面や樹幹を観察すると、いろいろなアリがいることに気づく。大きいのや小さいの、いろいろいる。中でも大きくてスマートで赤い存在感のあるやつがいる。

ムネアカオオアリ。クロオオアリと並んで日本最大級のアリで。胸部と腹部の一部が赤褐色なのでよく目立つ。スマートで、胸部がシュッとしていて格好が良い。あごも立派で、目もかわいい。働きアリの体長は1センチを超える。

 このアリの巣は土中ではなく枯れ木に作られる。朽木にアリが営巣することは良くあると思うが、このムネアカオオアリはシロアリのように乾燥した木材にも穴を開け、住宅にも被害を発生させることが報告されている。
 ムネアカオオアリの天敵にトゲアリというのがいる。トゲアリの新女王アリがムネアカオオアリの巣に侵入して、そこの女王を殺して居座り、トゲアリの働きアリに自分の子どもを育てさせ、やがてムネアカオオアリは死滅してしまう。
 そういうこともあってか、ムネアカオオアリとトゲアリが同時に観察できる場合が多いように思う。

 ムネアカオオアリは、飼育しやすく、大きくて観察もしやすいので人気があり、生体つきの飼育セットが販売されていたりする。
 但馬では珍しい種ではない。